記憶

久しぶりに高校時代の友人に会った。
私は一方的に親友だと思っている。
高校時代の一件で、唯一私を助けてくれたあの親友。
あれこれ話したけれど、どんな内容だったのかは覚えていない。


私は久しぶりに地元へ帰った。
地元に帰りづらいのは一件があったからで、
高校の時の一件に関わった人とは卒業してからも一度も会っていない。


突然、高校時代の元彼氏と元親友と会った。
あの一件に関わった友人の一人もいた。

皆ばつの悪い顔をしている。
どうやら、私がいるのはよろしくない様だ。
邪魔?余所余所しい態度。

だから私は地元にいられなかったんだ。
親友に会えたのに、せっかく楽しかったのに

また蘇った記憶。










そんな夢を見た。夢十夜。 時効だと思うけれど、未だに見る夢。
まだ私の脳は覚えているんだ。

一件というのはよくある話で、
高校時代の私の彼氏が元親友と浮気していて
結局私はその男とは別れてしまったという話。
ただちょっと私の友人たちがそれに加担していて、しこりとして残っているのは確かで。
こんな風に簡単にまとめられる話のわりに、すさまじい威力を持っている。


最近孤独を感じた時に、つとこの一件を思い出してしまった。
しまったと思ったときにはもう遅くて、走馬灯の如く色々蘇り、
その出来事での、寂しさとか悲しみとか憎しみに飲み込まれて塞ぎ込んでしまっていた。
死の淵に手を掛けたら戻ることは難しいということを思い出した。


何年もたったというのに同じことをしている。
恋人が私を必要としているならば生き続けようと思っていて、
その人がいなくなった途端に自分のいる意味がわからなくなってしまう。
必要とされないことが、孤独を呼ぶ。
「私には誰もいないんだ。」
どうしてこんなにも一人で立って歩けないんだろう。
依存して依存して愛想を尽かされてしまったばかりなのに。


こんなに未熟なまま、一人でなんて到底立ち上がれない。


















何度も同じような夢ばかり見る。